調布市仙川町の皮膚科
仙川皮フ科クリニック

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手足のイボ・水イボ・とびひについて

イボ(尋常性疣贅)

イボは医学的にウイルス性疣贅といい、ヒト乳頭腫ウイルスの感染によって生じます。手のひら、足の裏、指先に多く体中どこにでもできます。

■治療方法
液体窒素による凍結療法が基本です。
保険治療であり、有効な治療法ですが、-190℃で人工的に凍傷を起こさせるので強い痛みを伴います。子供には非常につらい治療です。痛みに弱いお子さまには薬剤塗布による下記の治療も行っています。痛みはありませんが、改善するまでに時間がかかることや一部自由診療(自費)になることが欠点です。
詳しいことは、診察の際におたずねください。

水イボ(伝染性軟属腫)

イボウイルスとは異なる水イボウイルス(伝染性軟属腫ウイルス)の感染によっておこります。5~6歳児に多く見られ、放置しておいても1~2年で大部分は消えますが、自家接種して数を増やしたり、患児との直接の接触だけでなく、バスタオル、スポンジ、ビート版などの器物を介しても感染します。プールに入れないことや集団活動に制約がでることもあるので、早い時期に治療しましょう。

痛みの少ない方法

1. 漢方治療
漢方薬のみでも作用はありますが、他の治療と併用することで作用が増します。

2. イソジン消毒液塗布+スピール膏貼付
1日目
入浴後に毎日1回行います。
スピール膏を水イボの大きさに細かく切り分けて準備しておきます。
最初に水イボ1個ずつにイソジン液を綿棒で塗ります。
次に細かく切ったスピール膏を水イボ1個ずつにテープで貼ります。
これを全ての水イボに行います。

2日~7日目
前日貼ったテープをはがしてから入浴します。
入浴後は1日目と同じです。

8日目
医師が診察して、カサブタに塗る外用剤を処方します。
その後 残った水イボは1週間同じことを行い、医師の診察を受けます。
全ての水イボが無くなるまで1日~7日目を繰り返します。
皮膚の弱い子はジクジクして湿疹になることもあります。そのような場合はイソジン消毒液のみ塗布します。

3. イソジン消毒液塗布
入浴後に毎日1回行います。
塗り方のコツは、1個の水イボに対して5回程度イソジン液のついた綿棒を直角に押し付けて十分塗ることです。時間がかかることが欠点で、4~6週間程度でカサブタになって取れてきます。

4. ビタミンD3外用や合成トレチノイン外用療法
1日2回水イボに塗ります。簡便ですが治療効果に個人差が有り、4週間外用しても改善が見られないときは中止します。

とびひ(伝染性膿痂疹)

◆とびひ(伝染性膿痂疹)とは

■原因
あせもや虫刺されを掻きこわした傷、すり傷、ジクジクした湿疹などに細菌(黄色ブドウ球菌やレンサ球菌)が感染して起きます。これらの細菌は、健康な皮膚には感染しませんが、傷ができていたりアトピー性皮膚炎があったりすると、皮膚の抵抗力が弱くなっているため感染してしまいます。「とびひ」という名前のとおり火の粉が飛ぶように次々とうつる病気です。

■症状
強いかゆみのある水疱やカサブタができ、それが破れてジクジクします。破れて出た浸出液が付着することによって感染します。

■治療
抗生物質とかゆみ止めの飲み薬を服用し、抗生物質軟膏とリント布に亜鉛華軟膏をのばして貼付し、包帯巻きをします。細菌培養検査にて原因となる細菌を同定し、お薬を処方します。最近のとびひには、ゲンタマイシン軟膏はほとんど効果ありません。内服薬の抗生物質の効かない耐性黄色ブドウ球菌もあります。

■予防

  • 夏は毎日お風呂に入るかシャワーを浴び、石鹸を使ってよく洗浄し、よく流しましょう。
  • アトピー性皮膚炎や湿疹の治療に努め、虫さされ、すり傷などは早めに治しましょう。
  • 爪は短く切り、外出後や遊んだ後には手をよく洗い、鼻をいじるのはやめましょう。
  • ひと夏に何回もとびひにかかる子供もいるので、しっかり治療・予防しましょう。
  • 強酸性水を使用すると良い影響がでます。